フィギュアGPファイナル女子シングル

男子ショ-ト、ハイレベルで面白かった!

女子ショ-ト、みんな頑張ってたけど、これがトップ6の戦いなの?というガッカリ感が正直なところ、

 

でした。

 

ファイナルですよ。グランプリシリーズにエントリーした選手、4〜50名でしょうか?そこを勝ち抜いてきたトップ6の戦いがこれとはちょっと情けないと思ってしまいました。

ロシアメディアあたりが鬼の首を取ったようになんか言ってきそう。

 

選手はみんな頑張りました。

ミスしたくてミスしたわけじゃない。

選手自身が誰よりも悔しいでしょう。

それはわかってる。

わかってるけど、やっぱり萎える。

ファイナルで、4位が60点・・・5、6位に至っては50点台・・・。

 

う〜ん・・・。

 

そんな陰鬱な気分を吹き飛ばしてくれたのが上位3選手。

 

ピンザロ-ネ選手、素晴らしかった。70点台出てもいいのにって出来だった。ジャンプの安定感のみならず、スピンやステップなども良かった。特に最後のレイバックスピン、最後の難しい出方(ウィンドミルで合ってる?)、キレがありました。あの出方をする選手は他にもいますが、どうしても少しブレてちょっと不細工な感じになる事が多い。ピンザロ-ネ選手のは全くブレ無く美しかった。

 

ヘンドリクス選手は冒頭のフリップで危なかったけど、動揺することなくしっかり立て直した。さすがベテラン。スピ-ドに乗ったまま、ダイナミックに全身を使いながらの豪快かつ丁寧なステップは圧巻。ああいう力強いステップシ-クエンスが出来るのは、現役女子では坂本選手とヘンドリクス選手だけだと思う。

 

そしてラスボス坂本選手。女王の貫禄、風格が出てきましたね。しつこく「ロシアや紀平が居ないからタナボタ」とか「トリプルアクセルも4回転も飛ばないのに」的な意地悪コメントを投稿する人がいますが、高難度ジャンプのように凄さがわかりやすくないだけで、坂本選手のジャンプ技術は凄いですよ。助走のスピードをほとんど落とさずに、あれだけダイナミックかつ質の高いジャンプ、滑らかな着氷と着氷後のスケートの流れは他の誰にも真似できない。もっともっと評価されていいし、女王と呼ぶにふさわしい選手だと思います。そもそもフィギュアスケートはジャンプ大会ではないですしね。それをわかってない人が、知ったかぶりで坂本選手をこき下ろしてるのは滑稽でしかない。

昨季のファイナルではまさかのフリー最下位で驚きました。何があった?それゆえに、今回のファイナルはいつにも増して気合が入ってる感じ。今季世界最高得点での首位発進にも「フリーが勝負」という引き締まった表情を崩しませんでした。

 

大きなミスが出てしまった住吉、吉田両選手ですが、決して消極的なミスではなかったのが救い。

住吉選手のルッツ抜けはちょっと飛び急いじゃったのかな?って感じ。

吉田選手は2コケとは言え、攻めた上でのミスだから。ショ-トからトリプルアクセルに挑んだし、コンビネーションも、ルッツの着氷で勢いが足りなかったのに、セカンドをダブルにして無難に纏めるのではなく迷わずトリプルを飛んだ結果の転倒だから。

吉田選手はフリーもトリプルアクセルを飛ぶだろうし、住吉選手は4回転トゥル-プにチャレンジしてくると思いますが、2人とも決して高難度ジャンプだけが売りの選手じゃない。高難度ジャンプにトライしつつ、スピンステップやスケーティングなど着実に磨いてきてる。

フリーはエレメンツが多く、ショ-トのような規定もないので、仮にジャンプミスが1つ2つ出たとしてもリカバリー次第である程度取り返せるのが醍醐味。

どういう演技をしてくれるのか、ショ-トでの出遅れからどれだけ巻き返してくれるのか楽しみです。

 

心配なのはレヴィト選手ですかね。いつものキレがなく体が重そうな感じでした。どうやら体調が良くなかったらしいという話も。らしくないミスが続いたからやっぱりそうだったか、という感じです。フリーまでに体調が良くなれば良いけど。でも無理はしないで。

 

「トップ6の戦いなのにこの点数・・・」と文句垂れてるフィギュアファンの風上にも置けない私を、フリーで是非ギャフンと言わせて下さい。

楽しみにしてますよ!