こんな全日本フィギュアあった?ハイレベル過ぎた男子フリー

こんな凄い全日本の闘い、過去にありましたっけ?

と言うくらいハイレベルでした。

昨夜(この記事を書き始めた時点で)の男子フリー、興奮しました!

 

今季は何故かフィギュアにあまり気持ちが向かず、グランプリシリーズ開幕もうっかり忘れてて、2戦目のカナダ大会で「あ!そうだ!10月だった!」という有り様。

それでもグランプリファイナル前になると、ソワソワワクワク。フィギュア熱を取り戻して来ました。

そしてこの全日本も、ファイナル後の2週間が長く長く感じられるくらい楽しみにしてました。

 

それなのに!

初日の男子SPを見逃した!

録画予約しておこうと思ったんですけど、全日本を忘れるわけないからいいや、と思って後回しにしてたら、他の事に気を取られて気づけば終わってた・・・。

今までならあり得ない事です。

やっぱ私のフィギュア熱、まだ今一つ取り戻せてないのかなあ。

 

それでも昨夜の男子フリーには心持ってかれました。

 

凄くない?

最終G全員がこれだけ素晴らしい演技を揃えて来るハイレベルな大会なんて、これまでありましたっけ?いや、最終Gだけでなく吉岡選手のあたりから続いてた。

私が知らないだけで、これまでもあったかもしれない。観たのに忘れてるだけかもしれないけど、この大会はずっと忘れないと思う。

それくらいみんな凄かった!

 

確かに、細かいミスはありました。

それでも、そんな事気にならないくらいの気迫の演技の連続で、寒くて部屋の中なのに厚着して(暖房代節約頑張ってる)縮こまってテレビ画面を観ながら、心の中で何度スタオベした事か!

大袈裟でなく、途中から寒さを忘れました。

 

 

まずは三宅星南選手。

A Question of Honourの美しい調べに乗って、大きなミスなくまとめ上げた。

某局のサッカー番組の定番曲なんで、後半、曲が盛り上がる所でついついサッカー観戦時のワクワクと興奮が乗っかって来て、余計に気持ちが入って三宅選手の演技に観入ってしまいました。

完璧とはいかないけど、良かったんじゃない?素晴らしいという言葉は今は控えておきます。三宅選手ならもっと出来るはずだから。今回の演技、良かったけどまだまだこんなもんじゃないはずだから。

いつも、三宅選手は衣装のセンスが良いと思う。本人なのかコ-チなのか衣装担当スタッフなのか、誰のチョイスなのかわからないけど。あ、私はファッションセンス自信ないので、私がセンスが良いと言っても説得力ないから私好みだと訂正しておきます。以前の王子様みたいな衣装も似合ってたし。今回のも、三宅選手の長身や甘いルックス、ノ-ブルな雰囲気に映える衣装だと思う。

三宅選手の良さは、所作の一つ一つに品があり、スケートに変な力みがなく滑らかで伸びやかな所だと思う。ただ、何か物足りない。もっとメリハリが付くようになるともっと良くなる気がする。ビシッと決める所とフッと力を抜く所と、強弱や緩急をもっと意識すると今よりもっと見応えのある演技になると思う。例えば樋口選手みたいに。素人考えですけど。

 

 

吉岡選手。

曲はパイレーツオブカリビアン。前半の4トゥループ3トゥループのコンビネーション綺麗でした。もっと加点付くかと思った。

吉岡選手、まだジュニアかと思ってたらもうシニアなんですね。時の過ぎるのは早い。女子の千葉選手もまだ高校生になったばかりくらいのイメージ持ってたけど、もう18歳になってたとは。ちょっと見ない間に大きくなったね〜って言う親戚のおばさんみたいな事を思いながら観てました。

ステップはレベル4だったみたいなんですけど、上位の選手たちに比べるとまだまだ拙いなと思いました。素人ですけど。最近ようやくステップの上手い、イマイチが多少わかるようになってきたので、ちょっと上から目線で言ってみました。

でも拙い=伸び代がある、ですから。

 

 

壷井選手。

壷井選手もちょっと見ない間にすっかり大人になって。顔立ちが大人になってて、壷井選手だよ、と言われないとすぐにわからなかったかもしれない。

あ、男子選手の顔ばかり見てるわけではありませんからね。

 

 

最終G第一滑走、友野選手。

静謐な美しさ。とはこういうのを言うのかな?と思わされるような素晴らしい演技でした。友野選手の新たな一面を見たような気がしました。友野選手と言うと、明るく元気でストーリー性の高い曲を得意としてたイメージがあって、こういう静のイメージがあまりなかった。これまで静かな曲も滑ってきてたと思うんですが、あまり印象に残ってない。だから、このプログラムが新鮮に感じました。

ジャンプに細かいミスがあったものの全く気にならなかった。

まさしくエンタ-テナ-からア-ティストへ、でしたね。

友野選手はもともとステップやコレオで魅せてくれる、観客を引き込むのが得意な選手でしたが、このプログラムもコレオ、特に後半が良かった。まさに、全身で音を奏でてる感じ。観客も、もう堪えきれずに最後のスピンの入りのあたりから拍手の嵐。わかります、その気持ち。テレビで観ててもそうだったので、現地で生で観てたらそうなりますよね。

 

 

 

私のイチオシ、佐藤選手。

冒頭の4ルッツ!完璧。GOE4以上が並んでもいいくらいの出来じゃなかったですか?3連続はステップアウトになりましたが、続く4トゥ3トゥは綺麗に決めた。ここももっと加点下さい。

ただ、PCSはようやく少しはまともな点が出るようになったなと。今まで、特に全日本では、異常に低い点を付けられていたので。

 

 

三浦選手。

進撃の巨人を観た事ないのでストーリーはよくわからないんですが、巨人と闘う話で合ってる?そういう雰囲気はよく表現されてると思いました。中盤のステップの所のピアノのメロディーラインが、ちょっとドラマ「SPEC」を彷彿とさせる。間にしっとりとしたピアノを入れて、始まりとラストで闘志溢れるダイナミックな曲調、音楽の構成がいいですね。三浦選手の持ち味を上手く活かしてる感じ。本人も滑りやすそうだし、気持ちが入ってたと思います。コレオの所で特にそれが伝わってきました。気迫の演技でした。

佐藤選手も三浦選手もSPの採点に納得いってない感じで、その悔しさや怒りをフリーの演技にぶつけたような気もします。もしかしたら、SPの納得できない判定が2人の闘志に火をつけたのかもしれないな、と思いながら観てました。

 

 

鍵山選手。

いつもの謎回転軸、健在。

つくづく不思議です。あの軸なら普通は転倒するはずなんだけどなあ。実際、SPでは謎すぎて4サルコウ転倒してましたし。なんなんだろう?バランス感覚なのか、体幹の強さなのか。

鈴木明子さんがyoutubeチャンネルで「飛び上がってから空中で更にぐっと高く浮かぶ」みたいな事を言ってましたけど、独特の跳び方なんですかね。だからあの軸でも綺麗に降りてこられる。

一個だけ気になったのは、3連続ジャンプ。3つ目のサルコウ着氷後すぐに左足付いてなかった?あれはステップアウトか何かの扱いにならないの?減点対象じゃない?と思ったのですが。ジャッジは全員プラス1〜3を付けてる。

あ、それともう一つ。トリプルアクセルダブルアクセルのシ-クエンスのダブルアクセルの拙い着氷も減点対象じゃない?8人が3、J1に至っては5を付けてますけど、コレって・・・?

???

まあ、こういう不思議な?採点は全日本あるあるなんで、今更驚きませんが。

鍵山選手に変な傷を付けないでいただきたい。

 

 

山本選手。

完璧でした。山本選手の競技人生の中で最高の演技じゃなかったですか、多分。

ミスなしパーフェクトなのはもちろん、山本選手の伸びやかな滑りと雰囲気に曲がピッタリだったし、(この言葉好きじゃないけど使うとすればこういう時こそ)まさしく「神演技」。

それにしても、演技途中でガッツポーズやり過ぎやろw

 

 

そして、王者・宇野選手。

調子が万全ではなかったようですが、本人が演技後にジェスチャーでやってたようにギリギリセーフだったんじゃないですかね。万全でないなりにしっかりまとめ上げたと思います。

グランプリファイナルがミスはあれど素晴らしすぎたので、万全ではなかったこの演技を素晴らしいとは言いたくないのですが、それでもやっぱり観る者を魅了する力のある演技だった事には違いない。もはやジャンプのミスがどうの、調子がどうのといった次元を超えてますよね。

 

 

本当に興奮させられる闘いでした。

本調子が出せなかったジュニア王者中村選手(世界選手権でリベンジしてね)も含めて、みんな最後まで全力の演技でカッコよかったよ。

一年の終わりに凄いものを観た!

魅せてもらった!

全選手おつかれさま、ありがとう!