改めて実感 フィギュア人気の凋落

今住んでる所に引っ越してからBSが観られなくなりました。

今借りてる部屋には、今時珍しくBSのアンテナが立ってないんです。

(立ってないのに、引っ越してすぐNHKの人(委託を受けてる会社の人)が、BSの契約はお済みですか?と訪ねて来ましたけど)

 

地上波しか観られないと、フィギュアスケートの試合が全ては観られない。

フィギュアの、年間通じてのメインの国際大会と言うと、前半(10〜12月)がグランプリシリーズ〜グランプリファイナル、後半(1〜3月)が四大陸選手権(欧州の選手は欧州選手権)と世界選手権、になるのですが、グランプリシリーズ、地上波での放送激減してない?

 

改めてフィギュア人気が落ちてきてるなあ、と実感します。

 

羽生さんのプロ転向、ここ数年フィギュア界をリ-ドしてきたロシアの不在。

この2つが主因である事は間違いないと思うんですが、もっと根本的な要因はフィギュア界隈の偉い人たちの怠慢にあると思うんですよね。

 

羽生さんとロシアが抜けたとしても、スポーツとしてのフィギュアそのものにもっと魅力があれば、ファンがここまで離れていく事はなかった。

羽生さんやロシア選手の活躍は、それまで興味がなかった人たちがフィギュアに興味を持つきっかけになったと思います。

私もそうですが、フィギュアにハマるとジャンプの種類だとか、ルールや採点方法などを知りたくなる。ただ観てるだけでは飽き足らずにいろんな事を勉強したくなる。

勉強して知識がつけばつくほど、より多角的にフィギュアを楽しめるようになる。

と同時に、知れば知るほど採点の不透明さが気になってくる。

 

フィギュアファンが、ISU(国際スケート連盟)に対して抱く不満や不信感の原因はたくさんあります。

待遇面その他で特定選手に対する贔屓が横行してるのではないか、恣意的な採点が行われているのではないか、選手へのサポート体制が機能してないのではないか、アスリートファ-ストの精神が欠如してるのではないか・・・。

 

フィギュアを観ない方には抽象的過ぎて、恣意的採点って何のこっちゃ?だと思うので、1つ具体例をあげると。

 

 

ジャンプの採点に関するルール。

ジャンプでコケたり、バランスを崩して手をついたり両足で着氷したり、誰が見てもわかるミスってありますよね。

それで減点になるのは納得できる。

 

一方で、素人目にはわかりにくい細かなミスというのがあります。

ジャンプの場合、回転不足と踏み切り違反がそれにあたります。

この2つは、パッと見では成功ジャンプに見える事が多い。特に、空中姿勢も着氷姿勢も美しく決まったジャンプは、多くの加点が付くだろうと思って観ている。なのに、あれ?思ったより加点が少ないor減点されてる!?

こういうケ-スは大体回転不足or踏み切り違反を取られています。

そして、回転不足も踏み切り違反も、微妙な差で判定が変わり採点に影響する。もともと差が微妙な上に、見る角度(スロ-映像)によって全然違って見える事もあるし、それを機械を入れずに技術審判という1人の人の目で行なっている。

※技術審判は最大3人です。

3人の場合、テクニカルスペシャリストが判定を行い、その判定にアシスタントテクニカルスペシャリストから異議があった場合、テクニカルコントローラーが意見を取りまとめる。意見が割れた場合は3人の中の多数決で最終的な判定が決められる。

 

元々微妙な差の上、見る人によって、見る角度によって判定が分かれる回転不足や踏み切り違反。

ところが、場合によっては、誰が見ても分かる転倒などのミスよりも大きく採点を左右する事があります。

 

例)

トリプルアクセル(基礎点8.0)の場合

 

①回転不足なしで転倒 

   基礎点8.0から出来栄え点-4.0で4.0点

②1/4を超えて1/2未満の回転不足

   基礎点6.4(基礎点の80%)から出来栄え点で更に減点

③1/2以上の回転不足

   基礎点3.3(一回転少ないダブルアクセルの基礎点)から更に出来栄え点で減点

 

②③は綺麗に着氷してもこれだけしか点が貰えません。着氷が乱れたら更に出来栄え点の減点幅は増えます。

 

要するに、技術審判のさじ加減次第で採点はある程度コントロール出来ます。

実際にそういう事が行われてるかどうかはわかりませんが、やろうと思えば10点20点と操作できるし、多くのファンが恣意的な得点操作が行われてるのではないかと疑念を持ってるのが実状です。

 

羽生さんのファンのうち少なくない人数が、羽生さんに対してアンフェアな採点が行われている、そう感じていたのは事実。

彼ら彼女らが羽生さんのプロ転向によって競技としてのフィギュアから離れたのは、単純に羽生さんの演技が見られなくなったから、ではなく、フィギュア競技の運営のやり方や採点など、スケート界全体に不信感を持っていたからだと思います。